2025年12月10日

久末航ピアノリサイタル

演奏会へ行くぞ!第7弾。

今年のエリザベート王妃国際コンクールにて第2位になられた久末航さんのリサイタルに行ってきました。

エリザベートの時からYouTubeにて聴いていました久末さん。同じく受けていた中川さん同様ファンになってしまいました。何より音が綺麗、弾き方が綺麗、音楽が素晴らしい。そして何より自然。コンクールだというのにです。
そして今回凱旋コンサートということでリサイタル。場所はサントリーホール。なんでも久末さんはサントリーホールに来たことが今まで1回もなかったそうで。最初が自分で弾くリサイタルになるとはとコメントが出ていました。最初のうちはそれほどではなかったのですが、久末さんの投稿でチケットが完売。関係者席を開放するという事態になったそうです。

この日の曲目は

ラヴェル::高雅で感傷的なワルツ
デュサパン: ピアノのためのエチュードより 第2番
リスト:巡礼の年 第1年「スイス」S.160より 第4曲「泉のほとりで」
                      第5曲「嵐」
                      第9曲「ジュネーヴの鐘」
リスト:ウィーンの夜会より 第6番

バルトーク:3つのブルレスク 作品8c 第1曲「けんか」
                  第2曲「ほろ酔い」
                  第3曲 モルト・ヴィーヴォ、
                     カプリチオーソ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 へ短調 作品57 「熱情」

エリザベート王妃国際コンクールはその課題の多さと内容から、おそらく3大コンクールと言われている中で最も過酷なコンクールだと思っています。私なんて最初課題を聞いただけでひっくり返りましたもの。ファイナルのチャペル缶詰だけでも大変なのに、用意するプログラムが1次2次ともに2つずつ。その中でどれを弾くかは審査員次第。しかもそれが分かるのがほぼ前日。。。それから考えても上位入賞者は本当に実力のある方々だと思います。

そんな上位入賞者である久末さん。ネットでの演奏と生では違う、というのは当たり前なので実際どういう音でどういう演奏になるのか本当に楽しみでした。
そしてそれは私にとってドンピシャの演奏。近年自分を誇示し派手な、あるいは大げさな解釈の演奏が多いと感じる中、久末さんの音楽は本当に自然。そしてそれを支えているのが確かなテクニックと豊富な音色。これだけ時代も出身国も違う作曲家の曲を並べて、どれ1つとっても同じ音色がない。それぞれに合うであろう音で弾き分けている。演奏家にとって最も難しく、そして最も必要とされている演奏を見事なさってました。それをごく普通に淡々と。これが当たり前ですよね~という感じ。
参った!脱帽!でもってこういう演奏家がついに若手から出てきた~~~という嬉しさ。

でもこれって最も難しい音楽家としての道だと思います。自分がというところがない、あくまでも作曲家優先。誰しも憧れますが、どうしても自我が強く出てしまいます。私も経験がありますが。
それを迷うことなく自分の音楽として表現の道として進む久末さんってとっても素敵です!
そしてコンクールに支配されつつある日本育ちの若手演奏家たちには是非こういう音楽を学んでほしいと思います。

アンコールは3曲。
シベリウス:ピアノのための小品 Op.76-10 Elegiaco
リスト:超絶技巧練習曲より 第12番「雪かき」
ブラームス:ワルツ Op.39-15

最後のワルツを聴いた時、この人はドイツなんだな~と。あのしっとりとした音、柔らかい音楽。ドイツの自然を見ているような美しさ。
ベートヴェンを最後に弾いたことからしても現在ドイツに住んでいらしてドイツに溶け込んでいる感じがしました。そして最後の最後に心休まるブラームスを聴かせてくれたこと、幸せでした。

次回は来年の都響と新日。特にと今日はブラームスの1番のコンチェルトということですから今から楽しみ(2番が素晴らしかったですから)。



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posted by Kemeko at 20:09| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年12月01日

ピアノを習い始めた生徒さんに教えなければならないこと 楽典的要素①

12月です。あっという間に年末。明日は楽しみなコンサート♪

さて『ピアノを習い始めた生徒さんに教えなければならないこと』ですが今回は楽典的要素です。
楽典、といいますととても難しいことのように感じられますが、学問的なものではなく弾くために必要な要素となります。
それには大きく2つの要素があります(と思います、他にもありましたらコメントを)。
今回はそのうちの1つ目、調性・調号の理解です。

調性と調号は大人の私たちにとってはそれほど難しいものではりません。覚えてしまえばそれまでです。またなぜそういうことが起きるのか、長調・短調の音階の仕組みというところまで教えるとなると専門的になりますが、習い始めの生徒さんにとってはその点についてはまだ教える必要はないと思います。
では何が必要かといいますと、まずは長調か短調かということ。これは耳での聴き分けになります。そしてこのどちらかであるかを分かるようになりませんと、今弾いている曲の曲調を考えること、知ること、感じるが出来ず、結果的にみんな同じに弾くようになってしまいます。楽しい時は、悲しい時は、怒っている時は、笑っている時は、というような普通の人間の感情からどういう感じかなと生徒たちに考えることを学ばせます。そしてそこからこの曲はどういう風なのかなと結論を自分たちで探せることが基礎の段階でとても大切になります。子供だから感情は難しい、と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし子供は子供なりの感情を持っています。そのレベルで良いので、考えるということが大切だと思っています。
そして次に大切なのが調号です。もちろんなぜそれが必要なのかということはもっと大きくなってからで問題はありません。ただ調号が音部記号の隣にあり、それがある時は楽譜の中の該当音についてはきちんとシャープやフラットを付けて弾くということ、それを根気よく教え見忘れることのないようにいしていくのがこの年代にとても必要です。それは言い換えれば、音部記号→調号→拍子記号と順番にきちんと見るということに繋がります。これをおろそかにしますと大きくなってからレッスンの際、調号を見ているの、気が付いているの、調号落としはダメでしょ、という注意が頻繁に言われるようになります。
そんなこと教えないなんてことがあるのか?と思われる先生も多いと思います。が、私の経験上小1、2年生の生徒さんだけではなく高学年でも教えてもらっていないという生徒さんが多くいました。ある生徒のレッスンの際普通に調号は何?と質問をすると目がキョトンとなって答えられず、お母様の方から調号ということは聞いたことがありません、習っていません、という話になります。それから私が先に確認をするようにしているのですが、悲しいかな知っている生徒さんは半数以下でした。

本当に意味での調整と調号の勉強は音階を弾くようになってからになります。しかし主音が曖昧でも調号があればそれをきちんとつけて弾くということは、習い始めの生徒さんたちにもしっかり教えることは出来ます。難しく考えすぎないのも教育ではないでしょうか。

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posted by Kemeko at 23:21| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年11月26日

ハーゲン弦楽四重奏団

演奏会へ行くぞ!第6弾

『ハーゲン弦楽四重奏団』公演を聴きに行ってきました。

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ハーゲン・カルテットは来年6月をもって引退を表明をしています。
1981年から活動を開始し、今のメンバーは1987年から。CD等で聴いたことはありましたが生を聴くのは今回が初めて。ちなみに外来の弦楽四重奏団を聴いたのは東京カルテット以来。30年以上前になります。

今回所沢市民文化センターミューズで聴いたのですが、ウィークデーの昼間の公演でP席と3階席の販売がなかったとはいえほぼ満席というのはすごいと思いました。やはりラストだということが多くのファンを引き寄せたのかと。私も最後ということを聞き即購入ということに。

演奏は本当に素晴らしかったです。ほぼ40年一緒に弾いているわけですからそれこそ阿吽の呼吸。奏者感のやり取りは阿吽の呼吸。こう弾く、となればもちろんそれに合わせて音色もバランスも完璧。どのパートであっても問題なし。安心して聴いていられます。そして面白い。一番すごいと感じたのはpやppに対しても必ず受ける。どんなに小さく弾いてもそれを下から支えるその音色の素晴らしさ。そしてただ小さいだけではなくそこから出てくる音楽の美しさ。感服、感激でした。

引退といいながらここまでの素晴らしい音楽を聴かせていただき、正直勿体ないと思ったのは私だけではないと思います。しかし彼らの中ではおそらくこれ以上は。。。という思いが強かったのかもしれません。残念ではありますが最後に素晴らしいカルテットを聴かせていただき、心から感謝をしたいです。

本当に長い間の演奏活動、お疲れさまでした。

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posted by Kemeko at 21:45| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする